
帝王切開の適応と赤ちゃんへの影響
帝王切開の適応と赤ちゃんへの影響
日本では帝王切開率は20%くらいですが、アメリカやドイツでは30%、ブラジル・韓国・エジプトなど60-70%と高い国もあります。開発途上国では医療設備が整わず5-8%と低い一方で、帝王切開率が高い国では医学的な理由がなくとも帝王切開を選択する傾向があります。
日本では帝王切開の母親や胎児へのリスクを考えて、原則として医学的な理由があるときに帝王切開を行います。帝王切開手術は経膣分娩と比べて母体へ負担をかけうるので、日本では原則として経膣分娩となります。帝王切開を希望で選ぶことができません。
帝王切開は吸引・鉗子分娩と同様、弱っている胎児を早く取り出すための手技です。胎児が生まれる前に胎盤がはがれてしまう胎盤早期剥離や母体高血圧では母の大出血や脳出血を避けて母体を守るために帝王切開をします。
また、分娩が順調にすすまないときには、産道がかたくて開きにくい(軟産道強靭)、骨盤のスペースよりも胎児の頭が大きい(児頭骨盤不均衡)ことがあり帝王切開が必要となります。
一方陣痛が始まる前に帝王切開を予定することもあり、子宮筋腫、胎盤が子宮の出口近くにある(前置胎盤)、さかご(骨盤位)、ふたご(双胎)、前回帝王切開などが医学的理由となります。
また、帝王切開で生まれた子供と経膣分娩で生まれた子供では腸内細菌のビフィズス菌とバクテロイデス菌が少なく、帝王切開で生まれた子供はアトピー、喘息などの症状が出やすい特徴があります。経膣分娩の際には膣内にいる乳酸桿菌に触れながら出産することでこのような違いがあるといわれています。
帝王切開で出産する場合は、出産後なるべく早くから母乳哺育を開始することや、離乳食に移行する際には植物繊維をしっかりと摂ることで、子供の腸内細菌の改善が期待できます。
