
黄体ホルモン単剤の避妊用ピル『スリンダ』は血栓症リスクなし
黄体ホルモン単剤の避妊用ピル『スリンダ』は血栓症リスクなし
次のような方にスリンダをすすめます
- 喫煙者
- 頭痛もち
- 40歳以上
- 月経全症候群(イライラ)
- ニキビ
従来の避妊用ピルは女性ホルモンと黄体ホルモンの合剤です。
女性ホルモンが血栓症リスクを高めやすく、頭痛や吐き気の原因ともなりやすいです。
副作用の少ない黄体ホルモンだけの避妊用ピルが今回初めて国内発売されました。
通常のピルの副作用を心配する女性にとって、頭痛、吐き気、血栓症リスクが少なく、かけがえのない選択肢となります。
スリンダはヤーズ/ドロエチと同じ種類のドロスピレノンという黄体ホルモンを用いており、体重が増えにくい、ニキビができにくい作用が期待できます。
また、40歳以上の年齢になると血管が細くなり血圧が上がりやすく、血栓症リスクが高まるために避妊用ピル(あるいは保険適応の超低用量ピル)をすすめにくくなります
そのため40歳以上の方は黄体ホルモン単剤の薬剤として、ディナゲストや子宮内に挿入するミレーナを選ぶことが多かったのですが、スリンダという新たな選択肢が加わりました。
当院の自費避妊用ピルの値段
ファボワール: 2500円/1シート、一相性ピル、月経移動調整しやすい、
トリキュラー: 2500円/1シート、三相性ピル、気力や性欲が落ちにくい
スリンダ : 3500円/1シート、黄体ホルモン単剤ピル、血栓リスクが少ない
黄体ホルモン単剤の薬剤を比較してみますと、
ミレーナ:子宮内に挿入、過多月経と診断されれば保険適応で約1万円/5年間
ディナゲスト:1日2回内服、休薬なし、月経困難症と診断されれば保険適応で1200円/月
スリンダ:1日1回内服、月に4日は休薬、避妊用の自費ピルで当院では3500円/月
ディナゲストもスリンダも黄体ホルモン単剤であるため、女性ホルモン黄体ホルモン合剤のピルと比べると飲み始めの数か月は不正出血を起こしやすいです。
ディナゲストは毎月月経を起こさない飲み方ですが、スリンダは毎月月経を起こす飲み方なので、避妊効果を確認しやすく安心できます。
当院でもスリンダを7月3日より処方開始いたしました。
お気軽にご相談ください。