ヘッダーお問い合わせボタン

電話番号


【診療時間】9:00~12:30/14:00~19:00

【休  診】水曜・土曜午後・日曜・祝日

情報ページinformation

ミレーナ物語 (3) ミレーナで筋腫は縮小する?いよいよ薬剤認可まで

ミレーナ物語(3)

神戸大学名誉教授 丸尾 猛 (丸尾伸之院長の父)

ミレーナは過多月経・生理痛を劇的に改善しますが、子宮筋腫は縮小するのでしょうか?

この問いは真っ先に浮かぶ疑問です。子宮筋腫がある女性の過多月経・生理痛がミレーナで劇的に改善したことから、当初、筋腫はミレーナ装着によって縮小するに違いないと推察しました。しかし、ミレーナ装着前と装着1年後の筋腫のサイズをMRIで調べてみると、症状は見事に改善しているものの、筋腫サイズは小さくなったのが1/3、変わらなかったのが1/3、大きくなったのが1/3で、ミレーナの筋腫サイズへの影響は定かではありません。

つまりミレーナによる過多月経・生理痛の改善はミレーナから放出される合成黄体ホルモン(レボノルゲストレル)が子宮内膜に直接作用して子宮内膜をうすくさせるからであり、子宮筋腫の縮小によるものではないのです。

一方、全国69施設が参加した多施設臨床試験を行って検討した結果、ミレーナは日本女性にとっても安全で確実な長期避妊法であることが確認されました(丸尾 猛ほか:診療と新薬 2006 ;43 : 1157)。

このように、ミレーナは安全・確実な長期避妊法であるだけでなく、過多月経・生理痛で苦しむ女性には生理に伴う苦しみから解き放つ治療法となることが分かり、女性のQOLを高めるに違いないと考え、我が国への早期導入を目指しました。

1992年 ミレーナの臨床試験開始

2007年 避妊用として薬剤認可(薬事承認)

2014年 過多月経・月経困難症に保険適応(薬価収載)

患者さんの生の声に端を発した臨床試験開始から保険適応がみとめられるまでの22年間の軌跡に感無量です。

臨床試験で、ミレーナから放出される合成黄体ホルモン(レボノルゲストレル)の筋腫サイズに及ぼす影響が定かでなかったため、筋腫の発育に黄体ホルモンはどのように関わっているのかを知りたい衝動に駆られました。そこで、子宮筋腫細胞の培養系をつくり、培養された筋腫細胞の増殖能とアポトーシス(細胞死)に及ぼす黄体ホルモンの影響を調べることになりました。ミレーナの臨床試験で得られた知見が黄体ホルモンの筋腫発育に及ぼす影響を細胞レベルで調べる基礎研究へと導きました。このミレーナによって導かれた基礎研究が私のライフワークの重要な位置を占めることになります。

2007年4月に京都で主催した第59回日本産科婦人科学会の会長講演では、「師に導かれ、患者に学びて」と題して、ミレーナ装着1例目の患者さんの生の声が引き金となったミレーナ・過多月経・子宮筋腫・黄体ホルモン物語を述べました。患者さんから学んだことは多大であり、まさに出会いに感謝しています。この学会の終了翌日に東京で報道関係者を対象にミレーナの発売記念講演を行いました。

2007年からいよいよ日本女性へのミレーナの使用がスタートしました。

これがミレーナ物語の中締めです。

 

レディーバードクリニックへの受診予約はこちらからどうぞ

レディバードクリニック

 

(次項につづく)

ミレーナ物語(4) 生理の苦しみから救うミレーナの強みは?欠点は? – 北浜駅すぐ大阪市西天満の産婦人科レディーバードクリニック